皆さんこんにちは!
今回は二等基本実技試験「異常事態における飛行」のコツについてお伝えいたします。
まず結論、この飛行でのコツは何かと言うと、
1.前後左右方向に強くスティックを動かさない
2.着陸時に下降速度を一定にする
です。
この「異常事態における飛行」は、二等基本実技試験で唯一ATTIモード(水平方向の位置安定機能OFF)となるため、飛行難易度が高くなっています。
ATTIモードでは、機体が流れる動きに対して、逆方向のスティック操作「当て舵」を入れ続けることで、安定したホバリングが可能になります。
しかし、当て舵を強く入れすぎると機体が逆方向に大きく流れ、制御が難しくなります。
また、ATTIモードではスティックを離しても惰性で機体が動き続けるため、前後左右方向に強くスティックを入れることは厳禁です。
では、正しい当て舵の入れ方はどうすればよいでしょうか?
ポイントは、機体を 「止める時間を作る」 ことです。
流れた機体をいきなり逆方向に動かすのではなく、一度静止させます。これは、車の運転で赤信号時に徐々にブレーキを踏む感覚に似ています。
機体が止まった後は、逆方向へゆっくりとスティックを入れて動かします。これも、青信号でアクセルをゆっくり踏んで加速するイメージです。
こうすることで、機体が大きく振られることなく安定した姿勢を維持できます。
次に「着陸時に下降速度を一定にする」です。
着陸時は、前後・左右・下のスティック操作を同時に行うため、難易度がさらに上がります。
特に、半径1mの離着陸地点から逸脱すると、1回ごとに5点の減点となるため、正確な操作が必要です。
機体が前後左右に大きく振られる原因の一つが、「下降を止める動作」です。下降を止めると、上方向への急ブレーキがかかり、その反動で機体が不安定になります。
そのため、下降速度を一定に保ち、途中で止めないことが重要です。
特に、下降速度はゆっくりのほうが良く、速すぎると着地時に強い衝撃が加わり、「離着陸不良(接地時に強い衝撃を加えたとき)」という5点の減点になる可能性があります。
つまり、下降スティックも強く入れる必要はなく、慎重な操作が求められるということです。
ATTIモードに手動で切り替えられる機体が少ないため、練習環境を確保するのが難しいですが、可能であればこれらのポイントを意識して練習してみてください!
なお、アルピコドローンアカデミーの受講生であれば、無料で屋内教習場を利用し、ATTIモードに出来る本番用の機体を使って練習できます。
アルピコドローンアカデミー講師 富山裕介
