【重要】DIPS2.0改修後に必要な「操縦者情報の更新」もう済ませましたか?

 DIPS2.0改修に関する記事の続編です。
今回は、「実際の申請はどうなったのか?」「審査期間は短縮されたのか?」など、実証を交えて解説します。

前回の記事はこちら

■ 改修内容のおさらい

 2025年3月24日にDIPS2.0の無人航空機に関する許可・承認の審査要領(*カテゴリー2飛行)が改正されました。
主な改修内容

1)申請書類の簡略化 (適合する基準「〇適/〇否」を選択方式に変更)

2)添付資料の省略が可能 (追加基準に関する写真添付が不要に)

3)審査期間の短縮(詳細は後述)

それでは3つの変更点について解説していきます。

■【重要】申請が簡単になった分「責任」が重くなりました

 今まで添付や記入により国土交通省で確認していたデータや写真を簡略化できるようになりましたが、申請者は本来添付していた内容をすぐに提出可能な状態で申請者の責任で具備(用意)しておく必要があります。

 提出を求められた場合、速やかに提示をしないと許可・承認が取り消される可能性があります。

*「具備」とは、必要なものを十分に備えている状態を意味します。
具体的には

・操縦者の基本的な技量や追加要件(夜間や目視外)の訓練が出来ているか?

・無人航空機の基礎要件(状態確認・遠隔操作・自動操縦)や追加基準(DID・夜間・目視外飛行に対応有無)があるか?

登録講習機関での講習や限定解除の取得がこうした要件を満たす証明になるでしょう。

■操作手順:DIPS2.0で操縦者情報を更新する方法

それでは、実際の操作について説明をしていきます。

以下の手順で操作を行ってください。

  1. DIPS2.0にログイン
  2. 【飛行許可・承認申請】 → 【操縦者情報の登録・変更】
  3. 操縦者氏名の横にある【編集】ボタンをクリック
  4. 下にスクロールすると「Ⅲ.操縦者の基準の適合性について以下の設問に回答してください」が表示されます

設問1~5のポイント

1~3:国家資格取得者は「適」を選んで問題ありません。当アカデミー卒業者の方は自信をもって「適」を選択してください。学科も実地講習も十分に行っています!

4:ATTIモードでの操作について聞かれています。二等であれば異常事態の飛行、一等であればすべての実地飛行で行っています。

5:自動操縦についての質問です。DJI Flyのアプリ機能で行う簡易的な自動飛行ではなく。「離陸から着陸まで自動操縦で行う」操縦を意味しています。GS ProやDJI Pilot2などを使用し飛行経路作成経験が無い、もしくは対応する機体を使用しないなら「否」、経験あるけど手動のみで操縦なら「自動操縦は行わない」を選択しましょう。

 「Ⅳ. 操縦者の飛行させる方法に応じた追加基準への適合性について、機体の種別毎に回答してください。・・・」という項目が続きます。 ここかでは、夜間飛行、目視外飛行、物件投下に行う場合の適合の設問になります。

 該当する飛行に関する要件の詳細は、以下のマニュアルの該当項目を参考にしてください。

【参考資料】

無人航空機飛行マニュアル(PDF)
https://www.mlit.go.jp/common/001521378.pdf
→ 「2. 無人航空機を飛行させる者の訓練及び遵守事項」
→ 「3. 安全を確保するために必要な体制」

回転翼航空機以外にも飛行機・滑空機・飛行船も同様に適・否を選択し最後に「登録」ボタンを押せば完了です。

※エラーが出た場合は画面上部にメッセージが表示されます。内容を確認し、修正後に登録を完了させてください。

■実証:どれくらい審査が早くなった?

 実際に申請を行ったところ、2日後には許可証が発行されました!

※ただし、これはあくまで1件の例です。
申請には原則「10開庁日(申請翌日から土日祝を除く)」が必要ですので、余裕を持ったスケジュールで申請するようにしてください。

■ まとめ

・ 新様式での操縦者情報の更新が必須(更新を行わないと許可承認申請が行えません)

・申請書類の簡略化・添付資料の省略と審査期間短縮された

・ 簡略化の一方で、申請者への責任【資料の具備】が重くなった

■ 国家資格取得の重要性

 今回の改修により、「基準適合を証明するための証明」を申請者の責任で用意しておくことが不可欠になりました。従来、申請資料で確認し補正をされていた内容が、確認されず間違ったまま運用する可能性も出てきます。知識と技術を身に着け、飛行マニュアルにある無人航空機を飛行させる者の訓練及び遵守事項の証明する方法として、国家資格の取得及び限定解除は有効と考えられます。

 受講検討中の方は、ぜひご相談ください。

■最後に

 繰り返しとなりますが、審査の簡略化と承認までの時間が短縮となりましたが、その反面申請者に課せられる責任が非常に重たくなったことを理解し、仕事・趣味問わずドローン活用を安全かつ確実に進めるために最新の情報をしっかり押さえましょう。そのために、我々も皆様にむけて引き続き情報発信をしていきます。

 皆様のドローンライフの強力なサポーターとして、アルピコドローンアカデミーを活用してください。

 最後までお読みいただきありがとうございました。

アルピコドローンアカデミー講師 中沢智史

長野県松本市の国家資格取得対応ドローンアカデミー

国⼟交通省登録講習機関 登録講習機関コード:0501

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