【空撮】上田城址公園の桜を撮る!~撮影前の準備、裏舞台~(後編)

 アルピコドローンアカデミーの講師を務めます中沢智史です。今回は有志で結成した撮影グループでの活動を例にSTEP3から解説します。

 前編はこちら⇒https://alpico-drone.com/news/2246/

STEP3 飛行当日に向けた準備

 ロケハン(ロケーションハンティング)は重要です。要は下見をすることで、ぼ~っと下見すると叱られますので(笑)、ポイントをお伝えします。

  ・木や建物、電線の高さ形状(枝の張り出し等は無いか)

  ・離発着場所を探す(開けているか?上空に障害物は無いか?)

  ・人が来る方向、道や出入口となる部分(第三者の接近等を予想します)

 以上を踏まえて飛行計画と経路を最適化します。

 特に今回の撮影では、公園南側の門(東虎口櫓門)としだれ桜が主役と考えていました。

 撮影したい画角で第三者上空を飛行させず周囲の建物や木々を避けて撮影する為の筋道や補助者の位置をロケハンで確認しています。

【操縦者と補助者言葉】

「門+左右の桜」を撮る為に、2回の下見ロケハンを行いイメージをつかんだ。

 門前の橋の上は朝でも人が多いと予想、近くには高くて枝が張り出した立木があり理想とする画角の障害になりそう。木の上からでは遠く見下ろす絵になるし、橋の上は第三者上空になるリスクがある・・・。

 最適解として、橋を見上げ木々の間が見える位置に操縦者と補助者①を配置し下から木々接触監視。補助者②を門前のカメラに写り込まない位置へ配置して第三者上空やドローンを横から監視する補助者二名体制を考えた。

 補助者②と操縦者は無線機器や携帯アプリで連携し、操縦者の視点外の状況をカバーします。操縦者脇の補助者①は、操縦者とドローン周囲の監視しながら、ショットアングルの相談も行い操縦者が操作に集中する環境を作る、「攻めた撮影」を「安全・確実」におこなえた。

 ドローン飛行における、ロケハンや補助者の重要性を改めて再認識、補助者に決まりはありませんが、やはり現場経験やドローン操縦経験者が補助者を行うことで安心でき心強く操縦(撮影)に集中できるのです。

 *撮影は目視外となりますので、補助者は必須です

STEP4 撮影体制の確認と打合せ

今回の撮影は6名体制で行いました。

限られた時間での撮影ですので、効率的に撮影をするので3人編成の2グループに分けて役割分担も決め撮影を実施しました。STEP3のロケハンから得た考えも共有します。

操縦者1名×操縦者の近くで周囲の確認や助言をする補助者×離れた場所で機体と周囲を監視し誘導する補助者1名の3名体制です。

STEP5 撮影直前から前日にすること

いよいよ明日撮影、緊張しますね。忘れずにやっておくことが沢山あります。

  ・飛行計画通報

 飛行する前にDISP2.0より通報を行ってください。飛行直前でも良いのですが他に飛行させる方と空域が被る時は調整を行う必要があります。日時が明確になったら行いましょう。ちなみに、今回の撮影において空域の重複がありましたので、事前に調整をしてから撮影をしています。調整はDIPS2.0にて定型文のメッセージを送付やメールで調整などが行えます。当日、他のドローンが飛んでる!と、焦らないようにしましょう。

  ・機体や付属品の用意や充電

  ・持ち物準備 申請資料は紙でも電子データでも構いませんが、すぐに見せられるようにしておきましょう。

  ・天気予報の確認(お祈りすることしばしばあります)

  ・睡眠をしっかりとる 国家資格の試験で体調を聞かれますよね?体調不良は事故につながります。

 危険を感じさせる様な飛行は行わない。操縦者と補助者は堂々と、“飛行中”が分かるよう看板やビブス着用する、近くに人がいらしたら積極的に挨拶や声掛けをして、必要なら説明もします。主に補助者がこういった役割を担っています。問題の無い範囲で飛行中の画面を見せたりすることもあります。

【念のため管轄の警察への連絡】

 警察への事前通知は絶対必要な事ではありません。なぜするのか?これは、通報された時と対策と考えています。通報者は不審なドローン飛んで。身の危険を感じるなど様々な理由で警察や管理者へ通報されることが有ります。そういった場合に警察は確認に来ますが、こちらから連絡をあらかじめしておくことで確認作業がスムーズになるはずです。そのはずです・・・私、通報された経験ないのであくまでの見聞きした範囲の話です。ただ、なんでもかんでもドローン飛行前に連絡しては警察も迷惑になりあますのでそこは見極めましょう。私の基準ですが、人の目の多い場所での飛行や重要な施設等では通知するようにしています。

 では、通報されない為に何に注意すればよいか?

 当たり前ですが、人に向けない(機体もカメラも)、

 驚くほど手続きや確認事項が多いと思われたかと思います。なぜか?安全なドローン運用を行う為だって事を皆さん忘れないでください。しっかりと準備をすることで必ず作品のクオリティは上がっていきます。安全にかつドローンを最大限活用するために、ぜひ正しい知識や準備のための手順を踏むことを心がけてください。

 この記事を読んでいるあなたは、ドローンの運用や申請について知りたい、学びたい日々考えている方です。そんなドローンライフを我々ドローンアカデミーはサポートいたします。不安な点や疑問点があれば、ぜひアルピコドローンアカデミーにご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございます。

アルピコドローンアカデミー講師 中沢智史


最後に撮影クルー(上田市にあるデザイン会社)が編集した動画をお楽しみください。

https://www.youtube.com/watch?v=NW-VpnQcxek

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