2025.08.19
【型式認証】Vol.5_機体運用上の注意点について(型式認証シリーズ最終回)
皆さんこんにちは!
これまでの型式認証シリーズでは、型式認証機のメリットや機体認証手続きなど、飛行前に知っておくべき知識や準備についてご紹介してきました。
これまでのブログ記事をまだご覧いただいていない方はコチラからどうぞ!
↓↓↓
【型式認証】Vol.1_DJI初の型式認証機「DJI Mini 4 Pro」発売!
【型式認証】Vol.2_国家資格×型式認証機のメリット①
【型式認証】Vol.3_国家資格×型式認証機のメリット②
【型式認証】Vol.4_機体認証手続きについて
今回はシリーズ最終回として、実際に運用する際の注意点をまとめてお伝えします。
※以下で「型式認証機」と記載しているものは、すべて「機体認証済み」であることを前提としています。
(1)飛行計画通報
特定飛行を行う際は、型式認証機であっても必ず飛行計画通報を行う必要があります。申請不要の飛行とはいえ、通報義務は変わりません。
(2)飛行マニュアルの作成・遵守
特定飛行をする際、飛行許可・承認申請時に飛行マニュアルは審査対象となり、多くの方が航空局標準マニュアルを使用しています。型式認証機の使用では飛行マニュアルを独自に作成し、飛行時に遵守することが求められます。
(3)飛行日誌への記録
特定飛行をする際、必ず飛行日誌の携行や記録をしていますが、型式認証機を使用する際には、特定飛行ではない「カテゴリーⅠ」飛行であっても、全て記録する必要があります。
カテゴリーⅠ飛行を行ったときの飛行日誌の記録は任意でしたが、義務化されていますので注意が必要です。
(4)無人航空機飛行規程の遵守
無人航空機飛行規程とは、製造メーカーが作成する「安全運用のための決まりごと」であり、今回の「DJI式DJI Mini 4 Pro型」であれば、製造メーカーのDJI が作成した文書です。
こちらの規程はDJIホームページよりダウンロードすることが出来ます
↓
https://www.dji.com/jp/mini-4-pro/downloads
Mini 4 Proの無人航空機飛行規程はPDFで20ページとなっていますが、必ず最後まで熟読したうえで飛行させるようお願いしたいと思います。
なぜかというと、型式認証機を使用する際、この規程に違反すると、「機体認証で指定された使用条件の範囲を超えて特定飛行を行った」とみなされ、最大50万円以下の罰金が科される可能性があるためです。
メーカーが型式認証を受ける際、無人航空機飛行規程などの複数の書類を国土交通省に提出し、これらが審査されたうえで型式認証を取得しているので、ユーザーはこの規程を遵守することが前提となっています。
特にその中で注意すべき点を3つピックアップしてみました。
①インテリジェントフライトバッテリープラス及びプロペラガードの両方を装備した状態で飛行させてはいけない
→禁止理由は明確に記載されていませんが、おそらく重量の問題だと思います。インテリジェントフライトバッテリープラスは通常のバッテリーよりも43g重く、プロペラガードは84gのため、両方装備すると120g以上重くなり、飛行性能に影響があるためと思われます。
②プロペラガードを装備せずに「人又は物件と30m未満の距離」で飛行させてはいけない
→これは今までの特定飛行の追加基準には無いかなり厳しい条件だと思いますが、こう書かれている以上、遵守しなければいけません
③プロペラガードを装備した状態で、「目視外飛行」をしてはいけない
→これも今までの特定飛行の追加基準には無い厳しい条件だと思いますが、遵守する必要があります。
この②と③の条件より、2025年8月現在での運用制限は以下のとおりです。
「DJI式DJI Mini 4 Pro型は、人・物件30m未満飛行かつ目視外飛行は出来ない」
DJI Mini 4 Proの型式認証機を使用する方はこれを必ず遵守していただきますようお願いします。
(5)無人航空機整備手順書の遵守
→これも無人航空機飛行規程と同様、メーカーが作成している文書で、こちらの規程もDJIホームページよりダウンロードすることが出来ます。
↓
https://www.dji.com/jp/mini-4-pro/downloads
もちろん手順書に沿わない運用をしてはいけませんので、必ず最後まで熟読したうえで飛行させるようお願いしたいと思います。
特にその中で注意すべき点を2つピックアップしてみました。
①作動前点検時に、「機体、送信機、モバイル端末等のバッテリーが満充電であることを確認」
→それぞれが満充電であることを確認するとなっていますので、中途半端なバッテリー残量で飛行させてはいけないということです。
②作動点検(地上)時に、「コンパスキャリブレーションの実施」
→コンパスエラーが起きているときにはモーターの始動が出来ませんので、コンパスキャリブレーションを実施しなければいけませんが、エラー表示がなくても、毎回の実施が義務付けられています。
全体的に、国家資格の修了審査で行う「飛行前点検」の内容より多くの確認項目があるため、手順書の内容をよく読み、全ての確認方法をマスターしたうえで飛行させるようお願いいたします。
以上(1)~(5)の注意すべき点をお伝えしましたが、「飛行許可・承認申請の一部手続き不要」という大きなメリットがありますが、その分、遵守すべきルールや運用責任も増えることを忘れてはいけません。
国家資格保有者が違反した場合、罰金だけでなく、技能証明の停止・取消しなどの行政処分が科される可能性もありますので、ルールを熟知したうえで運用するようお願いいたします。
これまで5回にわたって、型式認証シリーズのブログ記事を書かせていただきましたが、これから型式認証機の購入を検討されている方はもちろん、すでに運用中の方も、ぜひ一度シリーズ全体を読み返していただければ幸いです。
アルピコドローンアカデミーで型式認証機をご購入いただいた方には、機体認証申請のサポートだけでなく、運用に関するアドバイス等もしっかり実施いたしますので、ぜひアルピコドローンアカデミーにご相談ください!
アルピコドローンアカデミー講師 富山裕介